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神の領域

音楽という物、特にライブという物は、神の領域にある物で、既に音楽家には、いささかの所有権すら有りません。音楽の敬虔な力の前には、演奏者の主観など取るに足りない物なのです。さすれば、あなたが悲しくて昼休みに吹く、口笛でさえ。

菊地成孔日記 02/11/25(月)00:56:16 より

楽器を演奏することすらできず、ましてやミュージシャンでもない僕が引用することをを許されるような文章ではないのですが、美しいので、つい。

ところで、今日も日記まわりのスクリプトを書いていたのでした。一応クラス化して、後々リンク集を作るときに拡張できるようにもしてみました。月が変わるタイミングで移行できればいいなぁと思います。しかしながらそれでもやっぱりヘタレスクリプトがうんこ過ぎるので(今日はやわらかかった)絶望的な気分になっていたところに「(友人の) J がライブ・イヴェントに出演するらしいが、行くか?」というメールが来たので、「気分転換になればいいな」と思ってお出かけしてきました。

そしていま、絶望的な気分が増大しているわけですよ。彼らは大金持ちであるらしいので 1,500 円なんて鹿の糞も買えない端金だとお考えなのでしょうが、僕のような極貧に喘いでいる屑にとっては生命を左右しかねない、その金額で以て殺しを依頼されたとしたら、ややもすると、嬉々として受けかねないような大金なのです。学芸会は closed でやっていただきたい。とにかく、友達どうし、ステージと客席との間でかけあいをするのは本当に止してほしい。

そんななかでも、J のステージはけっこう面白かったなぁ。リズムなんて、盛り上がってくるとぐしゃぐしゃになったりしてはらはらするのですが、曲調がぐにゃりぐにゃりといつの間にか変化していく様が面白かった。しかし、ここで賛辞を書いても彼は読まないので、会って直に話します。

その他の方々のパフォーマンスがあまりにも酷いので、一緒にいた友人と「この様子をジョージ・A・ロメロかルチオ・フルチがドキュメンタリー化したら面白いだろうね。勝手に CG で血糊とかつけちゃってね」「彼らが、ソニンのように突然発狂したら、1,500 円払ってまでも来た価値があるのだが、それは望み薄だろう」「Tortoise って元はパンク・バンドだったらしいよ、サラリーマンが休日にバンドやってますってなルックスのくせに」「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」などと話し合っていました。

しかしながらやはり見てらんなくなったので、酒をがぶがぶ飲んだ後に逃げ出したわけですが、帰りしな、あまりにも苛々するのを晴らさずにはいられなくて Polaris の “Polaris” , “Tide” の 2 枚、しめて約 4,000 円を購入しました。無駄金ばかり使わせやがって、彼奴らめが! 本当にうんざりですよ。しかしながら、Poralis ってば、先日 “Home” を聴いたときには正直「これはちょっとどうか」と思ったけど、いいですね、本当に。美しいです。

「じゃぁおまえがやってみろよ」といわれたら「楽器の演奏なんてできませんが、何か?」と開き直るしかないわけですが、それとこれとはまったく話が違う。先述した通り、1,500 円という金をどうとらえるかという、階級間闘争の問題なのです。「日本は総中流社会だ」なんていう言説が真実であったことが一瞬でもあるのか。すべて貧乏が悪いのです。

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