ふだん連絡など取り合ってもいない同級生から電話がかかってきました。こういう時はたいてい同窓会関連の雑用を頼まれるか、ねずみ講の勧誘か、あるいはその両方と相場が決まっているのです。
果たして、用件は前者のようでした。同窓会の「幹事」なる役職として名前を貸してくれ、と。が、「?会」とその名を告げられた同窓会が中学のものなのか高校のものなのか、それすらわかりません。よって断ります。「いや、僕より適任なのがいるでしょ」と。「いや、ほんとに名前を借りるだけだって。なんにもしなくていいから。俺らがやるから」
まぁそんなことはないのであって、幹事っつったらあれだろ? 場所や日程をとりまとめたり、会がはじまりゃ挨拶したり下世話なジョークとかいわなきゃならかったりする重職。というよりもむしろ、同窓会になんかそもそも行きたくないの。キモいやつしかいないんだもの。そういうのから身を離して生きていけるよう、こうして毎日つらい仕事(ジャリ銭拾い)に励んでるんじゃないか。
というわけで、断固ことわる決意で臨んだものの、相手もなかなか折れません。最初は「いやぁ、僕はそんな柄じゃないんでねぇ」などとへらへらしてたものの、だんだんウザくなってきて「そういうのって僕は向いてないからできないよ」「無理だよ、無理々々。あり得ない」と投げやりな応え、それでも先方「ほんっとーに名前だけだから。単に役員名簿に名前を載せさせてくれって、それだけだから」などとしつこいものだから「名簿に名前が載る、そのこと自体がイヤなんだよ!」とブチギレ。
けんたろたん、26 歳。友達は 3 人ぐらいしかいません。