Date2003-08-24

宮台真司インタビュー「歴史を忘却する装置としての象徴天皇制」(「新現実 vol.2 」)

異性と自由に付き合える奴が偉くて、付き合えない奴はダメな奴で、ダメな奴がダメさを補完するためにサブカル的・宗教的・政治的な方向に行ったりしてるんだっていう図式が、もう通用しないんです。一次的な評価としては、とてもいいことですよ。性に関わるシステムによって動員されることに、自覚的になったからです。性に関わるシステムによって動員されることの実りのなさを、ちゃんと意識できるようになったんです。

しかし、別の波及効果がある。すなわち、やはりディプレッシブなものが消えるんです。「あそこにアレができる奴がいるのに、俺にはできない」っていう意識がなくなり、「あいつはアレをする、俺はコレをする、以上!」ということになるんです。それを僕は「島宇宙化」って言ってきました。これがある程度進行すれば、永久に停滞するだけだと思います。僕は、さっき大塚さんがご自分について仰ったのと似ている経路があって、90 年代半ばに「まったり革命」を提唱しながら、そうした「島宇宙化した停滞」をむしろ煽っていたと言わざるを得ないし、ブルセラ少女や援交少女に言寄せて、歴史意識を欠いた存在を擁護していたと言わざるを得ない。歴史意識を欠いて暮らせるような社会になることはいいことじゃないか、という具合に。

だからそこには明らかに僕の方向転換はあります。弁解すると、それは物事が決定的に変化したがゆえになされたことです。僕が「まったり革命」を提唱していたときには、そのことで批判したい対象があった。それは、動員に向けて捏造された歴史であり、捏造された象徴界であって、その中に「田吾作による天皇利用」という意味での天皇スキームも入ります。捏造された記憶や象徴だけは勘弁してくれというために「まったり革命」を擁護していた。でも今やそれを言うことに意味がありません。なぜならば、捏造されたもなにも、もはや家族の記憶も地域の記憶もないんですよ。誰もそれを生きてないわけ。

[ 宮台真司インタビュー「歴史を忘却する装置としての象徴天皇制」(「新現実 vol.2 」p.27 ) より]

90 年代は遠くなりにけり、ってね。そりゃ僕も、階段を 2 階分ほど駆け登る程度の運動で息が切れるほどのオッサンになりはててしまうわけだ。95 年のオウム騒動の際、オウム信者への影響を糾弾されていた中沢新一さんとの対談にて浅田彰さんが「ニューアカとか記号の戯れとか、ああいうのを真に受けてた馬鹿な読者への責任なんて取れるわけねーよ」というようなことを語ってた(確か「諸君」誌上だったと思う)けど、なんつーか、宮台さんもそういう感じなのかしらん。でもなぁそういうのって、若い頃は「武勇伝」めいた小説を書いてたひとがいい年になったら説教臭いエッセイを書いちゃうってのと似てるよなぁ。いや、正しいことをいってるとは思うけど。

東浩紀・編著『網状言論 F 改』他

昨日購入した本を、軽めのものからざっと読み始める。

東浩紀・編著『網状言論 F 改』はなぁ、正直いってなんかもうこの手の本を読むのは疲れるからヤなんだけど、東浩紀さんの「動物化」ってな話はやっぱり面白いと思います。というか「動物化」というヴィジョンを、分析とも希望ともつかない形で展開してるところが。グレッグ・イーガン的な世界ですよね。でも「動物化」って言葉からは、現状、2ch のひとたちを連想してしまうのですが。

いやしかし「動物化」っていうと、アレ、SPANK HAPPY の岩澤瞳さんなのかも。発売当初はなんかもういいやという気分で購入しなかった「クイック・ジャパン vol.36 」の SPANK HAPPY 特集号を読んでてそう思った。ものすごく可愛い動物化少女とそれを操る怪しげな蘊蓄マシーン・菊地成孔さん。グレッグ・イーガン的な世界、というよりもむしろ、SPANK HAPPY の東京。てゆっかさ、なんで東さんは SPANK HAPPY について語らないわけ? おかしいよね。SPANK HAPPY を知らない人が世の中について語っても、そんなのは無教養な電波野郎の妄言だよ!!!(←電波

というつながりでもって、福田和也・著『俗ニ生キ俗ニ死スベシ 俗生歳時記』(つながりが見えない方は田口賢司・著『boys don’t cry』をどうぞ。ブックオフとかいけば 100 円で売ってます)。これは筑摩書房の PR 誌「ちくま」に連載されていたもので毎月楽しみに読んでいたのですが、図書館に足を向けなくなってから忘れ果ててたら、単行本化されてた。僕は福田さんの文芸批評ももちろん好きだけど(論壇ものは興味ないのであんまり読まない)、こういうとろとろ系の自分語りが最高だと思うなぁ。良くも悪くも、このひとにしかああいうのは書けないでしょう。あと、大雨が降ってるときに喧嘩した相手の車のワイパーをもぎとったら「おまえが生涯にした唯一のまともなことだ」と連れにいわれたという話を書いてるけど、いま売りの「リトルモア」かなにかではそれは友人でシェフの澤口俊之さんがやったことで自分にはそんなクリエイティヴな真似は思いつかないとかいってたような。立ち読み情報だから、ちと自信ない。

とか妄想を展開するのにも疲れたので目先をかえて中島らも・著『牢屋でやせるダイエット』を。大麻で捕まったらもさんが拘留中に考えたあれこれを書いています。なんつーか、こういうひとは逮捕しても逆効果なので、警察さんは放置しておくのがいいんじゃないかと思います。面白い。

そんでもって舞城王太郎・著『阿修羅ガール』。えーと…。

Apache2 + PHP4

なんかよくわかんないけど、Apache2 + PHP4 が動くようになったぽ。gentoojp-users ML のログを見て emerge -p -v php mod_php mod_ssl としたら、make.conf の USE フラグに書いておいたはずの apache2 がなかったよ? なにがなにやらわからないけど、emerge の前に USE="apache2" 入れたからオッケになったのかしらん。いやでも、他にもいろいろいじくったりした気がするので、なにが原因だったのかわからない…。まぁいいや。とりあえず動いた。

© 2020 栗林健太郎

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