Jesse James Garrett 著『ウェブ戦略としての「ユーザーエクスぺリエンス」?5つの段階で考えるユーザー中心デザイン』

ウェブ戦略としての「ユーザーエクスぺリエンス」?5つの段階で考えるユーザー中心デザイン

先日、Ajax という言葉を定義した彼の文書を、読んだ瞬間「これだ!」と思い、勢い余って翻訳したことでその名前を知った Jesse James Garrett さん。IA 方面でとっても有名な方であるらしく、つい最近、『ウェブログ・ハンドブック』の著者であり、奥さんでもある Rebecca Blood さんとともに来日して、DESIGN IT! というイベントで講演をしたり、アルファブロガー交流会というなんだかよくわからない会合に参加したりしたとかいう話で、ほんとものしらずで恥ずかしい限りです…。ともあれ、その Jesse James Garrett さんの著書 “The Elements of User Experience ” の邦訳書『ウェブ戦略としての「ユーザーエクスぺリエンス」』がたまたま近所の書店に入荷されていたので、購入して読んでみました。

本書は Web サイトの構築プロセスを、下位から「戦略」「要件」「構造」「骨格」「表層」に分類し、さらにそれぞれの階層を縦に貫く「ソフトウェアインターフェースとしてのウェブ」「ハイパーテキストシステムとしてのウェブ」という軸を導入します。そして、それぞれの段階別に章立てして、「サイト制作者は何を得たいのか」「ユーザは何を得たいのか」を常に念頭に置きつつ、注意するべきこと・心がけるべきことをわかりやすく述べています。本書のオリジナルとなったダイアグラム自体は Web で公開されているので、参照するとよいでしょう。Web サイト構築に際して、デスクに向かった位置からよく見える場所に貼ったりして、常に目の届くところにおきたくなるような素晴らしい図であると思います。

こういった、構築プロセスを段階的に図式化する試み自体は、こういう分野に不案内なのでよくわかりませんが、これまでもたくさんあったのではないかと思います。しかし本書が面白いのは、徹底した「ユーザエクスペリエンス」への配慮や、また、前述した「さらにそれぞれの階層を縦に貫いて「ソフトウェアインターフェースとしてのウェブ」「ハイパーテキストシステムとしてのウェブ」という軸を導入し」たところにあります。最近の興味に引きつけて読めば、Ajax というアプローチ自体も、「ハイパーテキストシステムとしてのウェブ」にばかり偏り過ぎているこれまでの Web サイトに「ソフトウェアインターフェースとしてのウェブ」としての側面を持ち込もう、その結果「ユーザエクスペリエンス」を高めていこうというお話であるということがわかります。

そんなわけで、寒くてキーをタイプするのもままならないのでちゃんとした感想も書けませんが(ここまでタイプするのもかなり苦労しました…)、とりあえず Web サイトの構築に興味を持っているひとは読んでおいて損はない本でしょう。

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