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MS-IMEとかATOKとかSKKとか

僕はこの半年ほどSKKを使っていて、最初の3日ぐらいは大変だったけど、いまでは超気に入っている。MacではAquaSKKを、Emacs上ではddskkを使用中。

SKKの良さっていろいろあるけど、とりあえず問題を「変換精度」と「入力速度」にしぼって思ったことを少し述べてみたい。

変換精度について

まず、変換精度については、古川さんが嘆いているような誤変換ばーかばーかみたいなことは、SKKは仕組み上、文法解析の誤りによる変換ミスがないから、他を圧する大勝利です!!!

詳細については、wikipedia:SKKとかを参照のこと。

入力速度について

んで、入力速度については、zapaさんの3倍云々はまぁネタだとしても、IMEの違いはわりとどうでもいいことであるように思う。入力速度を上げたければ、キー配列をカスタマイズするほうがずっといい。つまり、IMEはどれがいいなどということよりもむしろ、Macなら「KeyRemap4MacBook最強過ぎる」で取り上げたKeyRemap4MacBookを、Windowsなら窓使いの憂鬱とかXkeymacsとかを使うことになるだろう。

あと、これは僕がタイピングが遅いだけかもしれないけど、正直いってSKKを使ったからといって、入力が目に見えて速くなったりはしないんじゃないかと思う。そんなに変わらないか、相当慣れないとむしろ遅くなるかもしれない。「そんなことないよ!!!SKKで10倍速くなったよ!!!」とかいうひとは、元々タイピングが速かったりして、MS-IMEだろうがATOKだろうが道具に関係なく常人よりずっと速いんだろうから、あんまり参考にならないと思ったりする。

SKKのよいところ

僕は1年ぐらい前に一度、ATOKからSKKへのスイッチを失敗したことがあるのだけど、その時は「このままSKKを使い続けてもATOKよりも入力が速くならない」と感じて諦めたのだった。その後、いまから半年ほど前に再入門して、速いとか遅いとかはわりとどうでもいいと感じるようになった(上述の通り、むしろ少なくとも速くはないと思う)。

id:hayamizさんも書いている通り、こと仮名漢字変換という問題については、いまのところコンピュータって人間よりおバカなわけで、それなのに頭の悪いIMEを使って、無理してコンピュータに任せようとするから、元々信用のならない変換精度について、あれがいいだの、それは悪いだのと、五十歩百歩なことを気にしてしまったり、変換ミスにムキーっとなったりといった無駄なことに囚われてしまう(もちろん、それは将来的には改善されるかもしれないけど)。

SKKを使ってる時って、そうした偽の問題とは無縁の、ひとが自分の力で、頭で考えた文章を、自分の思うように刻み込んでいく感覚がある。そういうのってすごく気持ち良くて、だからSKKなひとは「しばらく試してみるといいよ。ハマるかもしれないし、ハマらないかもしれない。でも自分はすげー好きだ」みたいな、ATOK大好きなひとと比べるととても曖昧なことを、しかし情熱を持って述べたてたりしちゃうわけだ。

他にも単語登録が楽ちんとかいうメリットが語られたりもするけど、まぁそのあたりはやや瑣末な問題かなとも思う。やっぱSKKの良さって、使っていて気持ち良いのが一番だよ、と思う。

3 comments

  1. SKK使い始めて1ヶ月程度ですが、「使っていて気持ちがいい」というのには激しく同意します。

  2. 連想変換の評価によって変わりますね。
    Windows環境下では、もうATOKしか無いと思います。
    WIN向けのSKKは、ほとんど放置状態じゃないですか。
    SKKIMEも、もうサイトすら見付かりませんよ。
    ああ、でもemacsはwin上でも使えるのか…ずいぶん狭いな。

  3. ATOKの特徴は「速く打てる」のとは余り関係ない気がします。
    日本語を「間違わせない」機能が真骨頂だと思いますので。
    連想変換の精度もそうですが、標準状態でも同音異義語に対して文例を示した変換候補が出てきたり
    (変換ではない一般の)辞書機能を強化出来たり等々。

    一般向けに掲示する等の対外的な文章を作成する際には、変換誤字の少なさや漢字選択の簡易さから
    私の場合、MS-IMEと比べて半分程度の時間で文章が仕上がります。

    思考を直接文字化するツールではなく、一拍おいて、人に診せる(文字通り診察させる)文章を作る
    ツールだと考えています。

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