会社の日報に書いたエントリをこちらにも再掲します。
2017年の技術部のテーマをOne Loveにすることにしました。ちなみに、2016年は「全員野球」でした。
最終的に愛、すなわちLoveだなってなったので、2017年の技術部のテーマはOne Loveになりました。
— あんちぽちゃん (@kentaro) December 20, 2016
「それってOne Loveなの?」「One Loveで行こうぜ!」
— あんちぽちゃん (@kentaro) December 20, 2016
というだけだと、「あんちぽはなんかヤバいものでも食ったのか……?いや、またいつものことか……」となるだけだろうので、背景を説明しますね。
ペパボの「大切にしてほしい3つのこと」はみなさん憶えてますよね。
https://pepabo.com/recruit/important/
- みんなと仲良くすること
- ファンを増やすこと
- アウトプットすること
ですね。ここで、「みんなと仲良くすること」について、少し掘り下げてみましょう。とてもわかりやすく、誤解の余地のないと思われるこのフレーズにも、実は深い意味が込められているのではないかと思うわけです。
このフレーズには2つのパートがあります。
- みんなと
- 仲良くする
ここで考えたいのは、「みんな」とは誰のことなのか?「仲良くする」とはどういうことなのか、ということです。
「みんな」というのをもう少しブレークダウンしてみます。みなさんにとって「みんな」って、具体的に誰のことを指していますか?もちろん、そんなのペパボの全スタッフ、もっと広くとれば関わる全ての方々のことだろうとお答えになると思います。
では、「仲良くする」について考えてみましょう。仲良くするというのは、かなり積極的な行動を指す言葉だろうと思います。単に知り合いであるとか、同僚であるとかいうだけでは、そのような社会的関係にあるということはいえても、「仲良く」しているとはいえないですよね。すなわち、もっと意識的な行動をともなうものだろうと思われます。
さらに前段の「みんなと」という言葉と組み合わせると、ペパボのスタッフだけでも300名以上いるわけですから、その「みんな」と「仲良く」することはかなり難しいことでしょう。あれ、これでは「大切にしてほしい3つのこと」のまず最初すら実践できないではないか。どうしたらいいのか?
もちろん、すべての「みんなと仲良くすること」ができたら最高ですが、既に述べた通り、それも難しい。だからといって「じゃあ無理じゃん」というのも、ゼロサム過ぎて乱暴な話です。考えをちょっと変えてみましょう。
あらためて、みなさんにとって「みんな」って、具体的に誰のことを指していますか?と考えてみましょう。入社してまだ日が浅い人は、そもそも周囲の人々の顔と名前を一致させることに必死でしょうから、必然的に「みんな」の範囲は狭くなるでしょう。同様に、長くいるひとはその意味では「みんな」はだいぶ広いはずです。
しかしここで考えたいのは、それぞれの社歴や立場に相違はあれ、それぞれにとっての「みんな」をいまより広げようとしているか?ということです。「みんな」といった時に、それをいまいるチームからより広げようとしているか。違う職種にも広げようとしているか。別のチーム、サービス、事業部、会社に広げようとしているか。
つまり、全員を「みんな」と思えることは現実的に困難であるにしても、「みんな」の幅を広げようとしているか。それは、それこそ「みんな」にとって、それぞれに可能なことであろうかと思います。
そして「仲良くする」ということについて、先に述べた通りそれはかなり意識的・積極的な行動を含意するわけですが、実際問題として、上に述べたような、いまよりもっともっと広げた「みんな」に対してそのような関わりを等しく広げるのは難しいでしょう。
そうなった時に一番よくないのは、「仲良く」しないことではなく、「関心を持たない」ことです。「愛の反対は無関心」とよくいわれます。すなわち、関心を持たないことが「仲良くすること」の反対なのです。
そういうわけで、いまよりも「みんな」の幅を広げ、その「みんな」に対して関心を持っていく。それが「みんなと仲良くすること」の含意であると思うわけです。
- 自分にとっての「みんな」とは?その幅を広げようとしているか?
- その「みんな」に対して関心を持っているか?「みんな」(ひと、チーム、サービス、事業部、会社)のそれぞれが、いま何を考え、取り組んでいるのか知ろうとしているか?
そういう問いを、自分自身に対して不断に問うていくこと。そして、実践していくこと。それが「みんなと仲良くすること」だと思うわけです。
というわけで、「みんなと仲良くする」こと、すなわち、
- いまより多くの「みんな」= Oneと、
- 「仲良くする」= 関心を持つ = Loveすること
そんな技術部に、そしてペパボにしたいなと思い、One Loveを2017年のテーマにしたのでした。