睡眠の質が低く、ぐっすり眠れた感じのしないままに10時過ぎに起きる。昨日に引き続き、首の右後ろが張って痛み、頭痛もする。ロキソニンを投入し、ベッドでごろごろしながら「東京かわら版」の2月号と3月号をパラパラめくる。上野鈴本演芸場では真打ち披露をやっていて、今日は蝶花楼桃花さんがトリを勤める日なのだが、前売りでもう売れてしまっているだろうから、他にどこか行こうかなと思ったりしていたのだが、それなら三月大歌舞伎の第三部を観に行こうと思って、チケットをとる。
お茶しながら、河竹登志夫『歌舞伎美論』。今日は歌舞伎の様式についての章を読む。日本の伝統芸能の特徴を4つ挙げている。すなわち、(1)非分化性または総合性、(2)様式性と型、(3)秘儀・秘伝性、(4)重層性の4つである。その上で、古典主義とバロック的演劇という二項対立を持ち出して、前者を能、後者を歌舞伎であるとしつつ、日本人がそのような両極を同時に伝統文化として持ち続けていることに不思議について説く。著者は物理出身の人らしく「様式」を「座標変換」のようなことであるとして、どんな演劇であっても幾分かのそれはあるのだというスペクトラム的な見方をしているのも面白い。明晰である。
第三部は、18時半から開演。まずは「信州川中島合戦 輝虎配膳」から。お勝が琴を弾きながら、母の代わりに自分を斬れと歌うのだが、輝虎が琴の一方を持ちながら踊っている感じで、歌に感銘を覚えたというよりは、踊っているうちに「まあいいか」という気になったというような感じで、感動的というよりはおかしい。続く「増補双級巴 石川五右衛門」は見どころたくさん。ひょうきんな呉羽中納言がぐっと掴んでからの、幸四郎さんの石川五右衛門はひたすらかっこよく、つづら抜けと宙乗りも、南禅寺のシーンも決まりまくり。楽しい芝居。
帰宅して、新装刊でAwichさんを特集している「Quick Japan Vol.159 2022年3月発売号」をKindleで買って、先日リリースされたQueendomを聴きながら読む。Awich姉さんはほんとかっこいいなあ。読みつつストレッチ。立位体前屈がだいぶできるようになったので、今度は開脚からの前屈に取り組むべく、股関節周りを重点的に伸ばしているところである。軽い感じの本を読みながらやるのにちょうどいい。
頭が痛いのは、昨日からの天気の悪さのせいなのかという気もしてきた。でも、気圧が低いからといって必ず調子が悪くなるわけでもないしなあ。