最近、WordPressを用いてサイトをふたつほど作ってみたのだが、かなりといいものであると感じた。個人サイトはもちろんのこと、小規模事業所で、かつ、たとえば部署ごとの細かい権限設定や、記事を公開するまでに稟議を上げるフローが必要だとかいうわけでなければ、CMSとして必要にして十分な要件を満たし得るのではないかと思う(そういう要求を実現するプラグインも存在しそうではある)。扱いは簡単だし、各種ドキュメントは豊富だし、プラグインやテーマ等、通り一遍のものはそろっているように思う。
加えて、僕はDreamHostというホスティングサービスを利用しているのだが、そこで提供されているOne Click Installという機能の中にWordPressも含まれており、データベース作成とWordPressのインストールが、文字通りワンクリックで行えるばかりか、アップデートすらもクリック一発で完了する。無精の僕には、本当に便利だ。
その場合、インストールされるのは英語のオリジナル版なので、当然管理画面のインタフェイスは英語ということになるのだが、それが気になるのであれば、Standing Tallにて、日本語リソース入りのものが配布されているので、ダウンロードしたアーカイブの中の、wp-content/languagesを、WordPressをインストールしたディレクトリにそのままコピーし、wp-config.php内を、以下の通りに変更すればよい。
define ('WPLANG', 'ja');
テーマも感じのいいものがそろっていて、配布されているものの中から気に入ったものを選べば、それっぽくなるのだが、納得のいくものにするには、当然ある程度、手を加える必要があるだろう。しかし、テンプレートは、ほとんどHTMLに埋め込まれたPHPのコードという感じで、慣れない者にとっては改修するのにちょっと抵抗を感じはするのだが、慣れないというだけならば、MovableTypeのテンプレートだって、まったくの初心者には辛かろうし、Template::ToolkitやERBといった各言語でスタンダードとなっているテンプレートエンジンを素で憶えるよりは、CMSという制限がある以上、必要なことは限られてくるので、そう問題ではないのかもしれないとも思う。
ちなみに、現在使用しているのはVicuna – WordPress テーマというもので、これはWordPressはもちろんのこと、MovableTypeやNucleus、果てはFC2ブログといった各種CMSツールで同じような構造、見栄えの実現を目指しているというVicuna – CMSのWordPress用にあたるとのことで、構造を表現するテンプレートと見栄えを定義するスキンとを分離していて、WordPressであれば、管理画面から簡単にデザインを変更することができる。テンプレートもCSSもよく整理されており、そのため、独自のデザインを作成することも容易である。
まだ使い始めて間もないので、プラグインにどういうものがあるのかよくわからないのだが、とりあえず現在、以下のものを使用している。
- PHP Markdown (Markdown記法を拡張したプラグイン)
- Google Sitemap Generator for WordPress v2 Final (グーグルサイトマップ用のファイルを自動生成する)
- SKaRCHa ― WPvideo – Inserting videos in your Posts (YouTubeのビデオを簡単に貼り付けられ、また、タイトルや再生時間等の表示カスタマイズも可能)
ただ、プラグインについては、ヴァージョンアップ時にどうなるかということで今後に不安を感じないではないので、ぼちぼち導入していこうかというつもりでいる。ちなみに、このエントリ投稿時現在のヴァージョンは、PHPが5.2.2、WordPressが2.2.1である。

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