20253月21

朝8時にレンタカー屋さんで車を借り受け、北陸先端科学技術大学院大学の学位記授与式の会場である白山市鶴来総合文化会館へ向かう。キャンパスからはだいぶ遠いところにあるみたい。学校にはそういう会場はないんだろうか。市民文化ホールみたいな感じの場所。前期課程は若い学生さんが多い。後期課程は東京サテライトの人々も何人か来ていたようであった。会自体はいかにも大学のセレモニーで、久しぶりな感じ。何はともあれ、無事に学位記をいただき、記念撮影。

@kentaro on X
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本日、学位記授与式にて博士(情報科学)の学位記をいただきました。ご支援くださった皆様に感謝申し上げます。 #あんちぽ博士論文

その後、指導教員のS教授にご案内いただいて、「一揆そば長助」でお昼ごはん。手取川をさかのぼっていく光景が印象的。鳥越というあたりは、かつての加賀一向一揆の最後の砦があったところということで、凄惨な歴史があったようだが、今では「一向一揆の里」として観光の目玉になっているようである。蕎麦は、柔らかい太麺と淡白かつ甘いつゆで美味しい。その後、黄門橋からの眺めを案内していただく。深い渓谷になっている。

JAISTキャンパスへ。研究室にお邪魔する。オフィスという感じの広々した場所で、都内の大学とは比較しようなないような環境なのではなかろうか。スパコンを見学したり、皆で写真を撮ったりする。その後、少し離れた場所にあるStarBEDも見せてもらう。15年ほど前に行われた、インターネットの再現実験の話を聴く。リトルKが「インターネット!」といっていて、S教授が2歳でインターネットを知っているのは偉い、と褒めていた。S教授のホスピタリティにKも大いに感心していた。ありがたいことである。

今日の宿は「たがわ龍泉閣」。Pixel8が昨晩充電されておらず、電源が落ちた後、充電してもチャージされない状態になってしまっていたのだが、アダプタに繋いだら充電されるようになった。よかった。それでXにポストしたりした後、Kの友人のお宅に招かれていたので移動。

そのお宅では、友人の方が元々JAISTに勤めていた縁もあってかJAIST関連の方々を世話したりしているようで、今日はケニアからの元留学生の女性、JAISTの研究員のタイの女性、JAIST関連ではない韓国系アメリカ人男性とモンゴルの女性という、やたらインターナショナルな集まりになった。子らが元気に暴れ回っているのと一緒に遊んだりした後、宴会。ご主人が天ぷらを振る舞ってくださる。とても美味しい。「手取川」を大量にいただいて、2時間ほども経ったあたりでだいぶ酔ってしまった。吐くか寝入るかという感じだったので、リトルKを寝かせないとならないし、お宅を後にする。とても楽しい会であった。ありがたい。

宿に戻って、早々に寝る。

20243月21

昨夜遅くから喉が痛みだし、朝になるとだいぶ痛みがつよくなっている。それにともない、体にややだるさを感じる。気分もちょっと沈んでいる。とはいえ熱などはないので、風邪なのかどうかもわからないのたが、高いユンケルを飲んだりした。

そんなわけで、午前は最小限の稼働で様子見。昼からオフィスへ出向く。ちょっと前にしこんでおいた話が進みつつあるので、あいかわらず体と頭はしんどいが、集中する。まあ、始まってしまえばのってきて、少しぐらいの体調不良は問題なくなる。

昨今の首凝りからの頭痛のほかは、あまり体調不良になることもないので、いざそうなると昔から悪い方向に考えがちである。もう死ぬんじゃないか?みたいな。もちろんそんなことはないのだけど。でも、それも時間の問題だよなあ。いずれ、やばい体調不良になる。

先日、会社で写真を撮られる機会があって、メイクさんに世話していただく機会があった。開口一番「お肌きれいねぇ〜」といわれ、自分の外貌の唯一の美点を指摘された。他の面はどうしようもないので、いまあるものを維持・向上させられるようにしたい。

しばらく身体改善に取り組んでいこうと、ここ2週間ほど継続的にジム通いもしている。さまざまなことの不確実性が高まるにつれて、この体とつきあわざるをえないことのコストが相対的にあがっていく。そういうこともあり、運動に力が入る。

20233月21

夜中、明け方、3時間ごとの授乳。それぞれはちゃんとやってるのだが、日記を書くときに振り返ると、いつどんな感じでやっていたのかはっきりした記憶がない。「ぴよログ」頼りである。

朝食兼昼食を簡単に作って食べる。目玉焼き、昨日の野菜スープの残り、豆腐、ご飯と漬物、納豆。

リトルKを連れて、Kと散歩に出かける。病院に行くのではなく3人でそろって外出するのは初めて。「ボバラップ」という抱っこ紐をKが使っているのを借りて、今日は自分がリトルKを連れていく。「ボバラップの付け方とヒント」というページに装着のしかたがあるのだが、けっこう難しい。まだ一人ではできない。リトルKはすやすや寝ているし、ホールド感もあるので楽。ただ、暑いのが難点である。夏は無理そう

蔦屋書店で、リトルK用の絵本を2冊ほど買った。スタバでコーヒーフロート的なものが売られていたので、飲んでみた。美味しい。森タワーの地下2階のこども用品売り場を見て回る。欲しいものがあったのだが、もうちょっと調べて買おうということになった。歩きながら、Kに写真を撮ってもらった。

家にリトルKを置いた後、ひとりでしばらく散歩。お茶しながら、Kindleで買った『世界標準の子育て』を読んだ。乳幼児期には「根拠のない自信」を親が与えることが大事ということが書かれていて、それはその通りだなあと思って、買って読んでみたのだった。根拠があろうがなかろうが、自信満々な方が人生うまくいくと思う。自分もそうでありたかった。Kindleでは他に『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』も買った。

スーパーで買い物して帰ったのち、夕食を作る。豚汁、新玉ねぎの炊き込みご飯、春キャベツの浅漬け。春は食材が美味しくて好きだなあ。でも冬もいいしなあ。とか言い出すと、どの季節もそれぞれにいいものである。

リトルKの世話をしたり、論文に載せる図のサイズを調整したりなど。シーケンス図はどうしても小さくなってしまう。mermaid.jsのCSSをオーバーライドするというハック的なやり方で、少しはマシな感じになったかな。

今日のブックマーク


#日記 #3月21日

20223月21

昨晩は4時過ぎに寝たのだが、朝9時半ごろに目が覚めた。さっそく『どうらく息子』の続き。内容が濃くて、読むのにずいぶん時間がかかる。昼過ぎまでベッドでごろごろしながら読んでいた。水も飲まずにいたからか、一区切りついた後に体重計に乗ったら、ここ最近では最も体重が落ちている。けっこう食べてるのだけどなあ。まあ、単に前回の食事から時間が経過しているからというだけである気もする。

もう何年も気になっていながら行けていなかったらくごカフェに、もし気が向いたら行ってみようかと思いながら、書店での演劇・演芸関連本探しのため、神保町へ向かう。らくごカフェの、参加できそうな夜の会は「市童・朝枝 二人会」ということで、昼食時や移動時にYouTubeで聴きながら歩く。柳亭市童さんの「転失気」、春風亭朝枝さんの「たらちね」、「幇間腹」。市童さんはとても達者でよく知っているこの話をあらためて面白く聞けるし、朝枝さんの声、話ぶりにはとても驚いた。若手でこんな立派な人がいるんだなあと感心。これは聴きに行かねばなるまいと思う。

三省堂書店で桂枝雀『らくごDE枝雀』、麻生芳伸・編『落語百選 秋』、同『落語百選 冬』、福島真人『学習の生態学 ―リスク・実験・高信頼性』を購入。さらに、一誠堂書店で延広真治+川添裕+山本進『落語の世界1 落語の愉しみ』、大西信行『正岡容―このふしぎな人』を購入。もひとつ、らくごカフェで『演劇界 2019年10月号 特集:歌舞伎と講談』を買った。『演劇界』は揃いで欲しいなあ。PDFで復刊してくれないかなあ。

さて、らくごカフェに入ってビール一杯飲んだあたりで会が始まった。最初は朝枝さん。さっきYouTubeで観たのが初めての人だが、高座で観ると、語り口の素晴らしさに加えて、表情や姿の良さがさらに際立つ。もちろん若い方なので、良くも悪くもフレッシュな感じがするのだが、これからどれぐらいよくなっていくのか、楽しみになる落語家だ。春風亭一朝さんの、2015年からのお弟子さんとのこと。演目は、朝枝「普段の袴」、市童「甲府い」、同「間抜け泥」、朝枝「厩火事」。

会が終わったのち、階段を降りて行き、2階のボンディでビーフカレーとビールの小瓶。ちょうどこちらも終わる間際だったので、すんなり入ってさっと食べられた。帰り道では、朝枝「のめる」を聞く。帰宅してからは、さらに『どうらく息子』の続きをひたすら読んで、ようやく読了。出てきた中で、聞いておきたいネタをメモっておいたので、YouTubeやSpotify等で探して聞いてみることにしよう。そういうことをしていると、ともかく全体感を得るべくいろいろ買い込みたくなってくるのでヤバい。

20213月21

株主総会のため渋谷へ。コロナ禍のため、議場への参加者は必要最小限で行った。そのため、僕は別室からリモート参加。つつがなく終了し、再任されることとなった。また1年がんばっていきたい。というか、次の1年は何かしらいままでとは違うことを必ず成すというつもりで取り組まないとなあと思っているところ。ともあれ、準備万端で瑕疵なく一大イベントを終えられたのは、いつもながらに関わったみなさんのおかげさまである。その後、新任・退任の方々を含め、セルリアンのスーツァン・レストラン・陳で食事。

その後、少し遅れて大学院のゼミ。昼食は、そんなにたくさん食べたという感じではなかったと思うが、ビールも飲んだしスーツも着ているしで、体がぱんぱんな感じで座っているのも難儀する。ここ2ヶ月ほど取り組んでいた修論計画提案書について、先生からのレビューを取り込んだものについて話をして、だいたいフィックスした感じかなというところ。しかし、主テーマの先生も含め3名の先生方から承認をもらって、学内のストレージに月末までにアップロードしてやっとミッション達成なので、油断せずにやり遂げないと。

その後、お茶しながら『明治史講義 【人物篇】』を読み始める。福田和也さんの本を読んでいることもあって、明治の大人物たちの足跡をあらためて追うことで、自らの志を立てることに役立てられれば、という、かなりベタなモチベーション。ちょうど再任されたタイミングでもあるし、あらためて自分が成すべきことについてしっかり考えて、より大きな志をあらためて作っていかなければならないと思う。その後、丸善ジュンク堂に寄って『青山二郎:物は一眼 人は一口』、『吉田健一 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集20)』、『渋沢栄一 ――日本のインフラを創った民間経済の巨人』を買う。

昼食の余波でまだあまりお腹が空いていない感じもしたのでChompyでお茶漬けを注文したのだったが、帰宅して着替えていざ食べ始めてみると、量がものたりなかった。しかし、追加でなにか食べるものがあるわけでもないのでがまんしていたら落ち着いてきたので、ほんとはちょうどいいぐらいなんだよなあ。しかし、最近けっこうすぐにお腹がいっぱいになるようになってきて、かといって減量するわけでもなく、ただただ貧相になっていっているという感じがする。悲しいことだ。

明日から2泊3日で鹿児島出張。今日で緊急事態宣言も明けるし、外に出たり大学院のキャンパスにいったりする機会も出てくるだろうと思って、Ankerの充電器やモバイルバッテリーなどを注文しておいたのが届いた。あまりよく考えずに注文したら、バッテリーがやたら大きいものが届いて驚く。19,200mAhの大容量なのだから当たり前ではあるのだけど。まあ、バックパックに入れていればさして重いというほどでもないし、足りなくなるよりはマシだろう。と思っていると、いま使っているNew Eraのバックパックを新調したい気持ちがしてきた。特にあてはないのだが。

その後、『福田和也コレクション1: 本を読む、乱世を生きる』の続きを読み、読了。

20203月21

研究のことについて考える。

情報セキュリティの強化のために、外部不経済を内部化する包括的な仕組みを考えている。

  1. コースの定理
  2. 課税・補助金(マイナスの課税)
  3. 直接規制

いずれも、事故の発生確率と、対策方法の定量的な確立が前提となることは変わらない。

1.は情報の非対称性や、消費者の理解の不足により、非現実的。

2.は事業者によりどの程度までの課税・補助金を選択可能。

3.は事業者の選択が不可能。

定量化にある程度幅が生じることを考えると、規制に対して事業者の判断が可能な2.が望ましそう。

事故の発生確率、被害想定、対策方法の確立については、各種の認証基準を使うことがまずは考えられる。実際、政府調達にある種の基準が設定されるのは3.を行っていることになる。今回の議論はその一般化。保管する情報資産の種類、情報資産をあずかるユーザ数、ユーザあたりの課金額の組み合わせによって要対応レベルをランク分けして、課税金額を決定する。

情報資産をあずかるタイプの無料のサービスは、課税額によって初期のLTVがマイナスになる。事業立ち上げのしやすさにとってはマイナスの効果。情報セキュリティ対策の社会的な要請とのバランスの問題。また、営利目的かどうかを問わず、サービスの立ち上げについて登録制を要する行政コスト増。

一方で、不要な情報資産の受け入れを減らす、単価をある程度に抑える、ユーザ数を過剰に増やさずにLTVをあげることへのインセンティブが働く。また、情報資産の保管専門のサービスの立ち上がり、情報セキュリティ対策支援の事業の充実というメリットもある。

課税の効果として、事業拠点の国外への流出という国家的なデメリットもあるから、国際協調か、GDPRみたいな域外への徴収の仕組みが必要。うーん、課税のような継続的な徴収は、後者の枠組みでは難しそうだ。もちろん、グレートファイアーウォールみたいなのがある国は別だが。

課税ではなく供託金にしてもよいか?

  • 供託金総額を、事故時の想定金額に設定
  • その金額を、ある期間内において積み立てることにする

条件が同じなら期間後の供託は0になるから、継続率を重視するインセンティブが働く。

その後、『ミクロ経済学の力』の外部性のところを読んだり。

20193月21

午前は、GMOインターネットの株主総会へ参加。熊谷さんのパフォーマンスは、やっぱりすごいなあと感嘆する。

恵比寿の「めぐたま」へ移動し、K氏夫妻とランチしつつ、縄文についてのおしゃべり。奥さんの方は、大学時代にガチで考古学をやっていて、とても詳しくて驚く。さらに、國學院大學博物館で、展示物を眺める。

その後、「現代アートのとびら vol.1-2 ~対話型鑑賞ではじめる 現代アート入門~」へ参加するために、代官山の田口邸へ。『ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ (日経ビジネス人文庫)』で読んだ田口さんの、しかも、一流のアートコレクターのお宅にうかがえる機会ということで、興奮。対話型鑑賞も、参加するのは2回目とかなのだが、発見があるなあ。桑久保徹さん、ジョージェ・オズボルトさんの絵を観る。しかし、素晴らしい作品がたくさんあって、ただただため息……。

20183月21

親会社の総会に関係者として出席。いろいろと勉強になった。

国立新美術館へ。地下1階で昼食をとったあと、「ここから2 ― 障害・感覚・共生を考える8日間」を見る。いくつかのパートに分かれている。最初のパートは、知的障害のある人々による作品群。同じモチーフや技法に対する追求、というか、反復に興味を惹かれる。一番最後のパートでは、洋服をキャンバスとして絵を描いたものがたくさん展示されており、その様子をまとめた冊子を眺めると、洒落た感じで着こなしたりしていて、面白い。

出口あたりでは、福祉施設や知的障害者のアートコレクティブが売り物をしていたのだが、自分が子供の頃によく見ていたようなそれとはずいぶん異なり、キャラクター化されていたり、バリエーションがそろっていたりと商品性が高くて、この界隈も随分変わったんだろうなと思える。

次のパートでは、文化庁のメディア芸術祭かなんかで賞をとった漫画や作品が展示されている。全体的に、視覚・聴覚障害、認知症のありようを、他人がどのように共感できるかというテーマであるように、自分としては思えた。漫画としては「淋しいのはアンタだけじゃない」、「誰でもないところからの眺め」が印象的だった。その他、物理的な作品としては、点字を組み合わせると音に変換するデバイスや、視覚障害の状態を追体験できる出し物(残念ながら故障により体験できなかったが)など。

ローティ的な「感情教育」のためには、彼は小説を読めというわけだけど、それはともかくとして、アート的なアプローチによる疑似体験が有効であると思っていて、その意味でスプツニ子!さんの「生理マシーン、タカシの場合」という作品がとてもわかり易くそれを示していると思っている。今回、特に漫画としては「淋しいのはアンタだけじゃない」が、漫画ならではの表現の追求によってそれを表現していたし、点字や視覚体験の点字なども、ある意味楽しんで体験できるという意味で、啓発的だと思う。

続けて、「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」を観る。題名こそ印象派推しではあるが、これはミスリーディングで、ビュールレ氏のコレクションが立派だなあと思うのは、歴史的な見立てをちゃんと持ちながら集めているところだろうと感じた。たとえば、18世紀におけるグァルディの光が印象派をさきがけているとか(カナレットの2枚も素晴らしかった!)、印象派後のものはあまり出てはいなかったが、ゴッホやゴーギャン、ブラックやピカソなども少しはあって、西洋絵画の歴史をおおまかに一覧できる展示で、とてもよい企画だったと思う。

久々に夕食を作成。やや集中に欠け、味がブレてしまって反省……。

その後、『たまもの (ちくま文庫)』を読了。神藏さんと坪内祐三さん、末井昭さんとの関係を中心にした話と写真。話そのものもさることながら、末井さんを撮った写真が特に、底知れない茫洋さを感じて、強く印象を残す。さらに、「淋しいのはアンタだけじゃない 1-3巻セット」、「誰でもないところからの眺め」を読んだ。

20173月21

新しい立場になってから初めての出社。これまでとは違う感じの会議体に参加したり。