7月8日の日記一覧
2025年7月8日
昨晩は、寝る前に池澤夏樹『1945年に生まれて─池澤夏樹 語る自伝』を読み始めた。とても面白く、引き込まれる。福永武彦が残した日記に書かれている子(=夏樹)への思慕についての記述に、心打たれる。また、母親の原條あき子の詩集も読んでみたい。
空が水蒸気でけぶっている。リトルKを保育園に送って出社。今日は朝から晩まであれこれとおしゃべりすることが多かった。
「ガザ住民を強制収容か イスラエルが計画表明」という報道があり、暗澹たる思いになる。欧米での報道の傾向をAIで調べてもらって裏取りしてみたが、確かなことであるようだ。ガザの件はずっと気がかりだったが、いよいよどうしようもないところまできている。
一方で、日本ではどこかの市長が水と空気から軽油を作るパフォーマンスをしただとかいう話題があり、めちゃくちゃなことばかりで気持ちがだいぶげんなりしてしまう。以前からたびたび書いているが、政治が「迷惑系YouTuber」化している。どの政党にも全然期待できない。そしてそれは、政治だけの話ではなかろうと思う。
リトルKを寝かしつけた後、Claude Codeに大きなタスクの依頼をした後、藤井一至『土と生命の46億年史 土と進化の謎に迫る』の続きをひたすら読み、読了。「土」という一見身近な話題を扱いながら、人類の過去と未来を構想する非常に壮大な書物だった。そういうことをもっと考えていく必要があると思う。
さらにCCとしゃべりつつ、池澤本の続き。氏の仕事の幅広さ、膨大さにはあらためて驚かされるが、小説家としてのデビューは40代半ば。その前は翻訳をやっていたのが長かった。氏のことを知ったのは1990年の『都市の書物』で、戸田ツトムによるブックデザインは、当時DTPを生業にしようとしていた父にとって、先端をいくものだったのだろう。その本を読むことはなかったが、本の感じをよく憶えている
子が成長するにつれて、昔のことを思い出すことも増えている。虫探しをしていると接した虫をあれこれ思い出すし、池澤本を読むと自分の読書環境などを思い出す。しかし、それこそ無尽蔵にあった豊かさを当時はまったく認識することなく、そのほとんどをかえりみることなく通り過ぎてしまった、もったいない、という気持ちになる。
思い返せば、別にそれは子供時代に限ったことではなく、その後もずっと続いていて、いまだってきっとそうなのだろうと思える。いつだって「ありあまる富」(椎名林檎)にあふれている。しかし林檎氏にそれを説かれたところで、いまこの状況における「富」を自覚することはできない。いつも遡及的に、失われた後にきまって思い出される。そして、未来におけるそれもまた、むげに蕩尽されるだろう。
2024年7月8日
首の痛みからの頭痛。最近傾向が変わってきて、横寝してる向きの反対側が痛むことが多い。これはどうしたものなのか。夕方頃はだいぶ痛くて、気持ちが悪い。ほうほうのていで帰宅して、すこし仮眠。しばらくしたらマシになってきて、技術調査を夜中までやる。
この頃は、Chromeのデフォルト検索エンジンをPerplexityにして過ごしている。キーワード検索みたいなのまで投げるのはとうなのかと思ったりしてたのだが、普通にちゃんとさばいてくれる。便利である。もうこれのほうがいいというレベルになっている。
そうしてる中で、関係ないところから技術的なブレークスルーになりそうなネタが出てきて、調べたり、コードをすこし書いて確かめてみたりしていた。やりたいことには足りなかったのだが、それでもひとネタは増えた感じ。こういうときが一番楽しい。
この辺のことは仕事上の新規事業のためなので、外に出しづらい。技術的な一般化をほどこしたとしても、見る人が見ればやろうとしてることがわかるだろうし、あまり明かしたくないことも多い。早く出さないと、ストレスがたまる。やってることを出せないのはつらい。
しかし、自足してるならば自分が楽しめてればいいだけだからそんなことはないはずで、そうすると自分はなにを求めているのだろうか。承認欲求的なことではないと思うけど。アウトプットがデフォルトだから、出さないことにむしろ理由が必要なのである。
2022年7月8日
枕が合わなくてよく寝られなかった。なんか最近、宿の枕が合わないことが多い気がする。7時に起きて、周辺を散歩する。その後、食堂に移動して朝食。観光についての話をしているのを横耳で聞きつつ、先日のRails Girlsに参加された方にお礼方々、プログラミング教育の話などをしたり。
食後、カートに載せてもらってぐるっと一周していただく。草刈りなどの整備をしている人などがところどころにいて、どれだけ維持コストが掛かっているのだろうかと思う。後で話を聞いたところによると、様々なバックグラウンドを持つ年配の方々がになっているのだという。戻ったあと、カーヴとして作られた会議室でさらに話を伺う。
早めに空港に移動して仕事をしていると、安倍元首相が銃撃されたというニュースが飛び込んできて、目を疑う。いくつか情報をフォローしていった後、これ以上見ていてもしかたがなかろうというわけで、おいておくことにした。飛行機に乗り込んで『中国哲学史』の続き。しかし、頭が全然回らず、読み進められない。しかたがないので、眠る。
東京について、羽田で少しご飯を食べた後、渋谷へ。還暦を祝うパーティへ参加する。すごく丁寧に作られた感じがあって、感心する。少しだけ挨拶もできたのでよかった。その最中に、安倍元首相が死去したという報せが入る。その後、お茶しながら「TypeScriptで学ぶ代数的データ型」を読んで、代数的データ型について学んだりした。
丸善ジュンク堂で中島隆博『荘子の哲学』、『残響の中国哲学 増補新装版: 言語と政治』、『共生のプラクシス 増補新装版: 国家と宗教』、『危機の時代の哲学: 想像力のディスクール』、それと『アクターネットワーク理論入門―「モノ」であふれる世界の記述法』を購入。また、『プロを目指す人のためのTypeScript入門 安全なコードの書き方から高度な型の使い方まで』、『リーダーの作法 ―ささいなことをていねいに』をそれぞれ版元のサイトで購入。
帰宅して、買ってきた本の前書き、後書きにざっと目を通した。そうしているうちに、東浩紀さんが突発生放送を始めた(「東浩紀突発#58 安倍元首相銃撃事件の日に | ゲンロン完全中継チャンネル」)ので見始めた。事件については、ほとんど意味のあることをいえずにひたすら慨嘆しており、言葉もないという感じで、驚く。そして、共感を覚えた。
2021年7月8日
今日はおしゃべりの日。研究会やミーティングなどなど。
注文してあったセンサーやラズパイなどが届いた。それと、関係ないけど、ニトリで注文したホテルスタイルまくらなるものも届いた。誰かがおすすしていたもの。体に合うt枕を求める旅が続く。
空き時間に、届いたセンサー(MH-Z19)のデータをElixirで読めるようにするライブラリを書く。仕様書だけぱっと見て、実装する際にインタフェイスの位置をちゃんと確認しないままやっていたら、やっぱりつなげる場所を間違えていて、だいぶハマってしまった。その後は、参考になるコードをあれこれ見ながらコード書き。せっかくなので、Hexにアップしておいた。
相変わらずDuolingoをぼちぼちやっている。いまはルビーリーグなのだが、みんなDuolingoしかしてないんじゃないかという勢いでどんどんスコアをあげていくので、気づいたら昇格圏内から脱落していた。追いつくべく、しばらくスコア上げをする。最近は、フランス語コースをやることが多い。やっぱり韓国語よりフランス語のほうが馴染みがある。
届いたラズパイをケースに入れたり動作確認したり。実装に使おうと思っていたツールが動かない。一難去ってまた一難という感じだなあ。
2020年7月8日
今日も面談したり、研究について考えてたり、CTO協会のミーティングがあったりなど。
もろもろおわってご飯を食べた後にごろごろしていたら、そのまま寝てしまう。寝る前に日記書くという習慣を維持していたのだが、このところ朝から寝るまでフル稼働みたいな感じだったから、やや疲れてきたか。たまにはよかろう。
研究テーマについて、この2ヶ月ぐらいあれこれ考えていたのだが、なんとなく見えてきたところがある。最初に思っていたのとは違って、読んだ本や論文、研究所での議論、大学院の授業など、いろんな要素が流れ込んできて形作られてきた。テーマみたいなのは特に答えがあるものでもないし考える道筋もよくわからないのだが、なんかいろいろやってたらある時つながるものなのだなあ。もうちょっと効率化したいとは思うけど。答えも筋道もない中で考えるプロセスは苦しくもあるが、楽しいことでもある。
2019年7月8日
なんだかんだで書き物をするためにMacに向かっているため、結局この日記も普通にキーボードで書いている昨今。
情報処理安全確保支援士の義務である講習について、1年目のオンライン講習を受けた。とりあえず義務を果たすことを優先したため、40分ほどでさくっとクリア。学習資料がよくできていたので、あらためて読んでまとめていきたいと思う。
渋谷のシーシャバーでシーシャを吸いつつ、論文読みとネタしぼり。あれこれ考えていたら、帰り道でやや具体的な研究課題が降ってきたので、帰宅してすぐにScrapboxにメモる。ちょっとプロトタイプを実装してみよう。
ジムに通うに際して、継続性が重要だと思って、会社からすぐ近くのジムを契約しているのだが、最近は朝は家で仕事をすることが多く、また、夜は夕食を作るためにさっと帰ることが多いので、なかなか時間がとれない。むしろ、家の近くの方がいい気がしてきて、あれこれ探してみているところ。
2018年7月8日
朝から都美へ。今日で終わりの「プーシキン美術館展」を観に行く。美術館やコレクション展の例に漏れず基本的には退屈なわけだが、その中にもいくつかよいものがあって、楽しめる。たとえばカミーユ・コローの「嵐、パ=ド=カレ」「夕暮れ」、エドゥアール=レオン・コルテス「夜のパリ」の生々しい灯り、ルイジ・ロワールの「パリ環状鉄道の煙(パリ郊外)」の日本屏風のような表現など。 見終わった後、Park Side Cafeで昼食をとって、帰る。
『ひらがなでよめばわかる日本語 (新潮文庫)』を読む。どれぐらいの確かさであれだけぽんぽん論を進めているのかわからなくて危うさを感じるのだが、それはともかくとして、著者が述べるような流れというのは、細部はともかくとしておおまかにはきっとあるのだろうと思う。さらには、縄文語がどれぐらい影響しているのかを知りたいなあ。そういう感じの本も見つけたので、読んでみたい。さらに、『さよなら未来――エディターズ・クロニクル 2010-2017』を読む。
夕食は、トマトと卵の炒めもの、酢の物、胡瓜のナムル、手羽元のレモン・しょっつる焼き。
2017年7月8日
起きてさっそく自転車。高円寺、椎名町からの、今週も目白台。
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目白台の坂は本当に美しい。
読み差していた『誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論』を読了。続いて、「新潮」に掲載されている、浅田彰さん・東浩紀さん・千葉雅也さんの鼎談を読む。
2016年7月8日
相変わらずバタバタしてる日。