2016年 2月如月
釘原直樹『人はなぜ集団になると怠けるのか - 「社会的手抜き」の心理学』
ひとは集団になると、無意識のうちに手を抜いてしまう。それは、ひとばかりではなく他の動物、ゴキブリにすら見られるという。その意味では、自然選択されてきた特質なんだろうので、一概に悪いこととばかりはいえないが、ともあれ人間の組織においてそれがなぜ起こるかというと、以下の3つが挙げられる。 1. 努力の不要性(誰かがやっ
長谷川町蔵・大和田俊之『文化系のためのヒップホップ入門』
遅ればせながら「[フリースタイルダンジョン](http://www.tv-asahi.co.jp/freestyledungeon/)」にハマりまして、その流れで日本のヒップホップについてググったりしてたのだけど、日本のシーンはともかく、ヒップホップそのものの成り立ちや歴史についてほとんど知識がないので、この本を買って
内田宗治『「水」が教えてくれる東京の微地形散歩』
竹内正浩『地図と愉しむ東京歴史散歩 地形篇』を読んでから随分間が空いたが、先日、気が向いて書店で手にとったこの本によって、また東京の地理と歴史に対する興味が蘇った。 その本よりもこちらはもっと地形より。高さを何倍にも強調した地図(現在と大正時代の古地図)にそって、東京の各地域の地形を、それを形作った川を中心に語られる
結城浩『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』
セキュリティスペシャリストの試験でも受けてみようかなと思って、その勉強の前にひと通り暗号や認証についてこの本でさらっておこうと思って読んだのだが、素晴らしい本で、そんな目的はともかくとても面白かった。 一応こういう仕事をやっているのでひと通りの概念は知ってはいるつもりなのだが、実践の中で必要に応じて知識を得ているだけ
カンタン・メイヤスー『有限性の後で』
『身体と親密圏の変容』(岩波講座 現代 第7巻)の続きで、新刊のカンタン・メイヤスー『有限性の後で』を読んだ。 事実性の必然性なしの絶対化については説得的だし、確かに、なぜ相関主義的な見方ばかりがこれまで取り沙汰されていたのだろうかという疑問を著者と共有することになったわけだが、翻ってそれが「変化し得る」というのがど